猫に恋する物語
―走る――。  


―走る――。  


―走る――。

雪道を全速力で走る。

@メタボー!どこにいるのよ!出てきなさいよ!こんなっこんな寒い中いたら・・・しっ死んじゃ・・・。

嫌な想像ばかりが頭をよぎる。

何で、何でこんなにも猫に惹きつけるられる

何故だ。

一昨日メタボにストーカーされたとこにも行ってみた。

と言っても学校の帰り道だったのだから今日も通って帰ってきたのだけれど。


どこを探してもいない、いない、いない。


置いて行かれた。またか。

いつもそう。いつだってそうだった。

友達はいつも私を置いていく。

クラスがかわったら何事もなかったように新しい友達を作って。

やがて廊下ですれ違っても挨拶すらしなくなった。

あの楽しかった思い出がまるで夢か幻のように。

確かに時間は、あった。

夢ではない。一緒に過ごした、楽しい時間は嘘偽りなんかじゃない。

それでも皆、私を置いて進んでいく。前へ。ずっと前へ。


いやだ。 イヤだ。 嫌だ。

行かないで。

置いてかないで。



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