猫に恋する物語
風呂敷の中身の果物たちは□を呼んで一緒に食べた。

二人には多すぎて、何日もかかったけど全部たいらげた。

果物は美味しくて、本当に美味しくて、甘くて、ちょっぴりしょっぱかった。

やはり、この世の物とはとても思えなかった

もう一生味わえないだろう。ふとそんなことを思った。

・・・・・。メタボにも食べさせてあげたかったな。

漠然とそんなことを考えながら歩いていると、こちらに向かって□がブンブン手を振りながらピョンピョン飛び跳ねている姿を発見した。不気味である。通報しようかしら。

□はあっはあっ。ちょっと!手、振り返すぐらいしてくれてもいいじゃんかぁ!

あれだけで息が上がっておる。お前はじいさんか。

□せめてばあさんにして!

クチに出していないのに凄い能力である。

@あっそういう問題なんだ。おいばあさん。

□なんだい、じいさん。

@・・・・・。早く行こう。

□だねっ!

とまぁご覧の通り□と同じ大学である。


なんかこうなったら、ヨボヨボのおばあさんになってもずっと一緒の気がする。想像しただけで笑えてくるな。


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