猫に恋する物語
□はぁーこの調子じゃ初っ端の講義、遅刻しちゃうかもよー?

@あんたがしょうもないことに突っかかってくるからでしょ。

□ひどいなー。まぁでもいつも通りの毒舌ーうん。健康健康!

@おいっ!そんなんで健康を確かめるなっ!

□えっ!?他に方法なんてあるの?

とまぁこれまた意味のない会話をしていた私たちなんだけれど、
その会話は突然、遮られた。

まぁその内容はと言うと、

私たちの目の前を少しボケが始まってそうなおばあさんが通りかかったというものだ←失礼(笑)


おばあさんは私を不思議そうに見つめると、いきなり


「おばあさん!」。と叫んだ



@いや!あんただろ!

おもわずクチに出して言ってしまった。

かなりのお年を召している人生の先輩に。


□はというとキョトーンとしている。

凄い・・・! 目が点になるとはこういう時のことを言うのかっ!

ってそんな呑気なことを考えている場合ではない。



まだ10代の私がおばあさんに「おばあさん!」と呼ばれるなど前代未聞である。この世の中でも私一人だけだろう。世界初だ!・・・・・。悲しすぎる。

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