猫に恋する物語
ようやくついてみると、おばあさんはいなかった。

まぁそうよね。だいぶ時間が経ってるし。
さて、どうしたものか。

すると□がとうとう地べたに座り込んだ。


□だっ駄目だー。おのれ運動めっ・・・。
悔しそうに歯ぎしりする。

@ちょっ・・・!大丈夫?
しっかりしてよ、もうー。

□ごっごめん・・・。

「どうしたの?だいじょうぶかしら?」

@・・・・っつ!少しボケが始まってそうなおばあさん!
驚きのあまり目を見開く。

なんと、私たちが探し求めていた人物が親切なことに向こうから現れたのだ。

「はっ!?」
ピキッ。何かが破裂したような音がした、ような気がした。

@あっいえいえ。なんでもないです。
驚いたひょうしにとんでもなく失礼なことを言ってしまった。


「あらそう?そちらのお嬢さんはだいじょうぶ?いえ、見るからにダメそうね。うちで休んで行きなさい。」

半ば強引に私たちを勧誘する。

@はっはい。

「家はすぐそこよ」

そういうとまもなく着いた。本当にすぐそこだった。


寝袋はもちろん世界地図など全く必要なかった。
まぁ当たり前だけど。


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