猫に恋する物語
「ここよ」

おばあさんの家は見るからに怪しそうな雰囲気が漂っていた。

なにか黒魔術?に使いそうな変な薬草や骸骨、水晶みたいなものがたくさん置いてあって、とにかく怪しい。

私たちは広い部屋に通された。暖炉で炎がゴウゴウ燃えている。火力がすごくてあっという間に薪が黒くなっていく。炎によって部屋全体がボワァーっとしたオレンジ色に染まっていた。

私は□をソファーに横たえた。そしてドサッと、とりあえず私が持ったリュックを絨毯の上に下ろす。とんでもない重さだった。

「なにか飲みたい?」おばあさんは私に尋ねてきた。

@いえ・・・いりません。それより私は貴方にお話があります。
緊張していたせいで話し方が冷たくなってしまった。

「私もよ」 

@今朝は・・・今朝は・・その・・・すいませんでした  逃げてしまって。

「いいえ。驚くのは当たり前よ。私が悪かったのよ。もうちょっと段階を踏んでからの方がよかったのだけれど」

「あなたの顔を見ると つい・・・ね」

そう言うとおばあさんは人懐っこいえみを私に向けた。

その笑顔を見たとたん私の中で警戒心が一気に取れるのを感じた。

おばあさんは私の表情を読んだのか説明を始める。
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