猫に恋する物語
―そして―。

「さぁ行ってらっしゃい! 本当の物語はここからよ!」

おばあさんの言葉が聞こえたのと同時に私の視界は真っ白になった。

私の目の前にいたおばあさんが消え、ゴウゴウと燃え盛る暖炉が消え。




白。 白。 白。

どこまでも白。

白い世界。

白い空間

透き通るような、澄み渡った白。



その中で私は光のような、優しい心に全身、包まれたような、そんな温かい気持ちになった。
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