猫に恋する物語
@ねぇ。ひょっとして私たち結構ひどい状況なんじゃないの?

□大丈夫だよー。まず一つ、この山を下りて町が本当にあるのかという問題だけれど、おばあさん言ってたじゃん、誰か親切な人が助けてくれるって。だから近くに人が住んでるところに送り出してくれたはずだよ。

@ほぉ、なるほどなるほど。

□そんで二つ目、たぶんもうすぐ下につくよ 今日休んで明日出発すれば。

@それはなぜ?

さっきの答えがわりとまともな内容だったので私は期待する。

□まぁそれは、私の勘なんだけど・・・。

@・・・・・。

□いやっ!当たるって!大丈夫大丈夫!
なんか臭いでわかるのだよっ!

@お前は犬か?

□まぁ否定はしない。

@おいっ!そこはしろよ。人として。

□とにかく、水分と食べ物の心配はしなくていいと思うよ。

私は不服そうな顔を装いながらも内心は□のこの言葉を信じた。
ほんとに頼りになるな。

そうすると一気に肩の荷が下りて疲れがドッと押し寄せてきた 今夜はよく眠れそうだ。

私たちは半分寝袋に体を押し込みながら、おせんべいをバリバリ食べる。
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