いじわるは君にだけ。
出会い
今思えば、全然、偶然なんかじゃなかった。
君に出会えたこと、俺の幸せ。






ピピピピピ!!!

いつもどうりに目覚ましがなる。
ただひとつだけ違うこと・・・・

そんなことひとつもない。


「潤~!!早く起きなさい!!!!」

1階から聞こえてくるいつもの声にいつもながらに
イライラした俺はゆっくりとベッドから立ち上がる。

「ふわあ~・・ねみい~」

また今日が始まる。

着慣れた制服に腕を通し、歯磨きを念入りにしたら
あとは、慣れた手つきで髪を盛って
女受けNo.1の香水を三回プッシュする。

ホント、いつもどおり。
平和すぎてイライラするくらいだ。

家を出て少し歩くと親友の優(ゆう)が待ち合わせ場所でしゃがんでいた。

「おい、そんなところでうずくまって何してんだよ?」

「なあなあなあ~聞いてくれたまえよ~」

「っ。足をつかむな。聞くからさ。」


だらだらと歩き出した俺の後ろを優が走って追いかける。

「実は、俺、彼女にふられたんだよ~」

「何だよ。んなことかよ。」

「はあ!?そんなことって何だよ」

「新しい女、作ればいいだけだろ。」



「ああ・・・潤に言った俺が馬鹿でしたよ!!フッン」

その時後ろの方から声が聞こえた。




「あっあの・・---」

「優。うしろの子が話しあるってよ。」

「あ、違います!潤先輩に話が・・・」



優の方を見てニヤッとする。
優は超くやしそうな顔をしたあとショボン・・とした。
心の中で大爆笑しながら話を戻す。



「話ってなに?」

「潤先輩、スキです!付き合ってください」

後輩みたいだけど、顔はまあまあかわいいし・・・


「俺ね付き合うとかかったりぃこと無理。でも今日だけだったらいいよ」
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