いじめられっ娘。
ダンっ!
「いっ…!!」
さっきみたいに、生徒会長室に投げ込まれて、私はまた尻もちを突いた。
『俺から逃げるなんて許さない。』
「っ…、」
『お前を泣かせていいのも、苛めていいのも俺だけだ。他の誰も許さない。』
「……ッ、」
怖い、男(ヒト)だと思った。
今まで苛めて来た男子よりも1番、怖い男(ヒト)だと思った――。
その私を睨む鋭い眼も、
その荒々しい口調も、
私を支配しようとする身体だって、
私を掴んで離さない――…。
『反省は?』
「ッ、…ぇ」
『さっきの間で、反省の一つくらいはしたんだろ?』
「っ……」
『言え。命令だ。』
早速、私を苛めてる。
わざわざ言わせようとするなんて、
頭が良い人ほど、苛めることが巧いんだ。