いじめられっ娘。
「私がバカで…っ…ノロマでッ…運動だって…ろくにできなくて、ダメダメな子だってことくらい、分かっ――」
『バッカじゃねぇの?』
「っ・・・!?」
今のは、すごく自分でも、頑張ったと思う。
まともに男子と話せなくて、それでいつも変に勘違いされて苛められて、
そんな男子に言い返すなんてこと、私は出来なかった。
でもさっきは、ちゃんと言葉にできた。
自分の思ってること、頑張って言ったのに――…ッ
この男(ヒト)に一蹴りで握り潰された。
『何で泣くの我慢してんだよ。』
「っ・・・」
『そういう顔されると、苛めたくなるってわかんねぇの?』
もう一回、グイッと顎を持ちあげられて、強制的に会長と目を合わさせられる。
何…
怒っ…、てるの?
『…――守ってやる。』
「ぇ」
『俺が、お前を守ってやる。』
「せんぱ――」
『だから会長補佐になれ。』
・・・は?