いじめられっ娘。



「ちょっ…え??」

『ククッ、本当面白ぇな、ヒナって。』


ぁ、う…??

なんか痛い事されるのかと身構えていたら、会長に笑われた。

どうやら、会長に遊ばれたみたい。


『ほら、ここに座れ。』

「ぁ、はいっ…!」


連れ込まれたのはどうやら会長の自室らしく、会長の机の前に座るように催促された。


『まずは――…化学、やるぞ。』

「え・・・っ」


いきなり苦手科目をやると言われて、正直な私は顔をひきつらせてしまう。

そんな私を見逃さなかった会長は――


『やるったらやる。』


いじめっ子の顔でもっと私の顔をひきつらせた。


「で、でも私、教科書とか持ってな――」

『心配するな。教科書も問題集も俺が持ってる。』

「・・・。」


なんとか逃げようとしたけれど、会長から逃げるなんてことは私には出来ないらしい。




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