いじめられっ娘。



『――じゃ、今までのところ、軽くテストするから。』

「へっ…!?」

『5分で覚えろ。』


基本問題が解けて、ちょっとニンマリしていた私に、会長は冷たくそういった。

そ、そんなぁ…

軽く3ページあるのに…無理だよ…


「昴さ――」

『不合格だったらお仕置きな。』

「っ!?」


おっ、お仕置きっ!!?

不合格って――そんなのアリなわけ!?

信じられないという目で、私は会長を見つめる。


『俺を見るより、ノートを見た方が合格する確率は上がると思うが?』

「っぁ、う…。」


会長の言う事が図星なだけに、私は顔を赤くして俯く。


『ま、お仕置きされたいなら、いつでもしてやるけど?』

「っ…!?///」


なっ、ななな…っ

会長に顎を掴まれ、無理矢理俯いた顔を上げられ、嫌でも会長と目を合わす。

無情にも、会長にさっきよりも赤い顔を見られてしまった。


「昴様の意地悪…っ!」

『ククッ、やっぱりヒナは可愛い。』


私がいじければ、会長は楽しそうに微笑んだ。



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