いじめられっ娘。
「っ、いたっ…待って、待ってくださいっ…!!」
握られた右手は強い力で離されず、私はまた会長様に引っ張られていた。
この廊下――…
生徒会長室に行くの?
「っ、痛いです、会長…!!」
『君がトロいからです。』
「っ…」
『そもそも君は、何故こうなってしまったのか、反省一つもしないんですか?』
「っ……それは、」
会長が怖い――…
絶対に怒ってる。
反省ったって…
さっきの冷やかしなんて慣れっこだった。
いつものことだもん。
いつも言われてることだったもん。
会長を巻きこんだのは悪いってことくらい、ちゃんと分かってる。
でも、私は助けを呼んでない。
だれも、助けてなんて思ってない。
でもそんなこと言ったら、会長は怒るんでしょう?