番外編
昨日、たまたまギターを触っていて出来た曲。
歌詞はまだなかったけれど、出来上がった瞬間この子みたいだなと思わず笑ってしまった。
本当はちゃんとギターがあればよかったけれど、今日は持ってきていないから口ずさむだけで。
それでも彼女はニコニコとしながら俺の歌を聞いている。
時折音に合わせて揺れる体は、俺の音が届いていることを知らせていた。
細められた彼女の瞳は海のように広く、そして暖かい。
『…─────────!』
あぁ、そうだ。
この音を聞き終わったとき、彼女は何と言っていただろうか。