番外編
謎のその文字に顔を顰めた龍之介。
しかし、メールのせいで覚めてしまった頭は二度寝する気にはなれなくて。
一度ぼふっと枕に顔を埋めガシガシと頭を掻いた後、面倒臭そうに起き上がり制服の入っているクローゼットに足を向けた。
勿論その際には盛大な溜息を忘れずに。
つくづく律儀な男である。
そんな龍之介だからこそ喧嘩もきっちり買うのかもしれないが。
『あ、龍?もう家出た?』
「…健。俺、今日は謹慎明けの指導だけなんだけど。お前知ってるよな」
ゆっくりと制服に着替え(小さな抵抗)家を出た龍之介のケータイが鳴り響く。
まるでタイミングを見計らったかのようにかかってきたそれ。