体だけでも繋ぎ止めたい
陸は中学の頃から知り合いで
あの頃、確かにあたしたちは笑いあってた。
仲のいいグループにいながら
最初に陸に惚れたのはあたし。
でも、告白はしなかった。
今までの関係を壊すのが怖かったから。
そして、高校二年の時に
陸に彼女ができた。
すごく小さくて可愛い子だった……
あの時、涙が枯れるくらい泣いた。
大学までも一緒だったなんて
大学に入って初めて知って
あたしに陸を忘れる機会なんてなかった。
忘れるためには
告白するしか……
そして、片思いしてから
振られる覚悟でやっと告白した。
なのに陸は――
《オレも好きだった》
その言葉を聞いて喜んだのも束の間
すぐに突き落とされた。
《でも、彼女と別れる気はねぇ》
頭が真っ白になったけど
すぐに悪魔の囁きを聞いた。
《それでもいいなら、オレはお前と居たい》
その時、あたしは
迷うことなく二番目の女になった。