体だけでも繋ぎ止めたい
夏のイタズラ
もうすぐ
大学に入って3度目の夏がくる。
「姫乃、今年の夏は絶対予定空けといてよ?」
毎年恒例のユリのこのセリフ。
大学の学食で
目の前に座るユリが目を輝かせてる。
「いつも、ユリの誘うタイミングが悪いんだよ」
「いやいや!あなた、一週間前とかに誘っても絶対無理って言うじゃん!」
ユリの言葉で去年の夏を思い返すと
確かにそうだったと自分でも思った。
だって、いつ陸から連絡がくるか分からないから。
「今年こそは絶対逃がさないからね?」
いつにも増してテンション高い。
「分かったよ」
「本当に!?言ったね!?」
もう…本当にうるさい。
ユリのでかい声が周りの視線を集める。
そして注目される原因は
それだけじゃない。
「オレ、ユリちゃんの水着姿見るの楽しみだなぁ〜」
何故か私の隣に座る優夜。