体だけでも繋ぎ止めたい
今日、私は最愛の人との関係を終わらせたばかりだというのに
あの瞬間、
確かに目の前が真っ暗になったのに
再び立ち上がれたのは
全部この人のおかげ……
「陸とのことがあって、一番傷付いてる時にこんな事言うのも卑怯だって分かってるけど……」
優夜ーーー
あなたは、自分のことを
“ずるい”“卑怯”と言うけれど
「姫乃が陸をどれほど想っていたのかも痛いほど分かってるけど……
オレは、姫乃のことを誰よりも幸せにするって自信持って言える」
真剣な顔で、私を真っ直ぐ見る
あなたに
驚くよりも、ときめいている
私の方がずるくて卑怯だ……
弱っているから
心にあいてしまった穴を埋めたいから
そんな言い訳を
次から次へと思い浮かべるけれど
そんな言い訳をも消してしまう想いが、確実に優夜に対してあるーーー