体だけでも繋ぎ止めたい
私の顔を見てイタズラに笑う優夜。
結局私は、優夜に敵わない……
「そろそろ戻らないと、ユリちゃん怒ってるかな」
そう言われるまで、ユリを置いて来たことを忘れてた。
現実に引き戻されていくみたいに、色々と思い出す。
戻ったら、また晒し者になるんだ……
集まる視線を思い出しただけで
ここから出たくない。
「……優夜、大丈夫なの?」
「ミスコンの発表は明日だし、それまでオレもなんとか頑張るよ」
私の頭を撫でると、手を握った。
「終わったら楽しみも待ってるしね」
「ーー!?」
あれ、本気……!?
私の反応を見て、満足そうに笑った優夜は私の手を引いて教室を出た。