体だけでも繋ぎ止めたい
約束
せっかく朝から来たのに
久々に朝から来たのに
強制的に授業が受けれなくなった。
隣に座り
沈黙を続ける陸のせいで。
あの場を二人で抜けるのに
誰も疑問をもっていなかったのは
きっと、陸がなにか言ったから。
陸は、なに考えてんの…
人通りがなく、静まり返った
小さめの平場は
あたしと陸がよく使う場所。
そこには、今みたいな沈黙が似合うけれど
今日の沈黙は違う。
息苦しい……
そう感じた時、陸から
ため息がもれた。
「昨日のことで怒ってんだろ」
「…だから関係ないってば」
まだ、陸の目を見て言えない。
「いい加減にしろよ」
陸の声が低くなった。
怒ってる…
そう思ってたからこそ
陸の顔を見ることができない。
きっと陸は
こんなあたし、好きじゃない。