私のヒーロー。
 


〝悠輔″っていうんだ。






坂本さんに急にふられた彼は、「あ、はい。」




とだけ言っていた。




久しぶりに聞いた彼の声は、前話した時よりも少し低かった。




「悠輔、緊張しすぎやぞ。




ゴメンなみんな、コイツこういうお店初めてやから。




気い悪くせんといてな。」




そういって坂本さんは、悠輔さんの両サイドに居るキャバ嬢の子や私に向かって両手を合わせてきた。







そう言った坂本さんに、私とは反対方向の坂本さんの隣に座っていた子が




「二人はどういう関係なの?」とみんなが一番気になっていた疑問をぶつけた。






「ああ、悠輔は俺の仕事の後輩。」




「確か坂本さんって警察の・・・・・」







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