私のヒーロー。
そんなこと言われたって、全部本当のこと。




お父さんは元々、どっかの財閥のお坊ちゃんで将来結婚する人だって決まっていた。




それなのにキャバクラで働いていたお母さんに一目ぼれをしてしまい




親子の縁を切ってお母さんと結婚してしまった。




お母さんもお父さんと駆け落ちする形で家を出てきたから




それ以来自分の両親には合ってないらしい。






だから私にはおばあちゃんもおじいちゃんもいない同然。





そんな事、いちいちおばちゃんに説明することでもないので




私はずっと黙りこんでいた。





「困った子だねえ。」




「もう警察の人呼んだから。」




その一言に、私の体は反応してしまった。




「な、なんで警察なんて呼ぶんですか!」




「はあ?あんたが何も言わないからでしょ。」






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