私のヒーロー。
「悠輔、ママの事なでなでして。
悠輔がなでなでするとママ嬉しそうだから。」
ちょ、紘!
なんて事を言い出すの!
恥ずかしすぎて顔も上げられなくなった私の頭の上に、
渡邉さんの手がのった。
「頑張ったな。
焦らせてすまなかった。」
これ以上泣かせるようなことを言わないでほしい。
だけど、やっぱり渡邉さんの声は落ち着いた。
「被害届、すぐに出します。
本当に色々、ありがとうございました。」