~とある教師と優等生の恋物語~
さすがの俺もちょっと口調がきつくなる。


「……関係ないでしょ、キミがムッチムチじゃない事とか。ダメなもんはダメだって言ってるだけじゃん」


「…ずるいよ、ジロー。今更そんな事いうなんて。最初はどーでもいいって顔してたのに」


そう。最初は白川がバイトしてようと酔っ払いに絡まれようと関係なかったから。


それを見たところで何も感じなかったから、放っておけたんだ。


だけど今は……きっと違う。


今日、紫苑にいる白川を見て、どうしようもなく心が渦巻いて。


手を握られているだけでイライラした。


今、あれを思い出すのも嫌だと思っている自分に困惑して。


気づきたくはなかったけれど


確実になにかが違うから。


「とにかく、ダメだから」



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