~とある教師と優等生の恋物語~
「描きたくねぇんだよ、俺」


また描くことで騒ぎをおこしたりはしたくないんだ。


タローと争いたくもない。


下手くそだしな、と口角を上げる俺にタローは眉間にシワを寄せる。


「あ~、そうかよ。本当に使えねぇ弟だなジローちゃんは」


「…悪かったな使えなくて」


フンとタローは鼻を鳴らして、


「相変わらずバカヤローだな、ジローちゃんは。何も成長してねぇじゃん」


鋭く蔑むような視線を送ってきた。
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