~とある教師と優等生の恋物語~
「あんまり個人的に関わると教師首になっちゃうし。そういうの、お前だってごめんだろ?優等生気取ってるのお前には似合わないだろ」


口角を上げた俺に合わせて白川の表情がスッと変わった気がした。


「わかったわよ、ジロ、じゃなくて島先生」


「とは言っても、教師としてはちゃんと白川と付き合っていくからさ」


「大した教師じゃないくせに」


「うるせぇよ」


じゃあね不器用ちゃん、とエレベーターに乗り込んだ俺。


もうすぐ閉まるドアの向こう側に立つ白川。


「島先生はあたしを不器用って言うけど。本当は先生も同じぐらい不器用なんじゃない?」


「んな訳ねぇじゃん。お前と一緒にすんな」


バイバイ島先生、とドアに消えていく白川がふんわりと笑った。


バイバイ――
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