~とある教師と優等生の恋物語~
「ジロー」
居るべきじゃない人が
会いたかった人が
聞きたかった声が
そこにあった。
真っ白なシャツとブルージーンズという、何の飾り気もない出で立ちで。
「…おぉ。てかジローって呼ぶなよ。前も言ったじゃん」
「……海、つれてってよ」
「ダメ」
「なんで?」
「あの日は特別だったから。教師が生徒連れまわすなんて良くないってお前だって分かってんじゃん」
「今日も特別だよ?」
「なんだよ、お前は毎日がスペシャルデーなのかよ」
思わず口元を緩め、いつもどおりの軽口が返ってくるのを待ったけど、返ってきたのはこんな一言。
「死んだから」
居るべきじゃない人が
会いたかった人が
聞きたかった声が
そこにあった。
真っ白なシャツとブルージーンズという、何の飾り気もない出で立ちで。
「…おぉ。てかジローって呼ぶなよ。前も言ったじゃん」
「……海、つれてってよ」
「ダメ」
「なんで?」
「あの日は特別だったから。教師が生徒連れまわすなんて良くないってお前だって分かってんじゃん」
「今日も特別だよ?」
「なんだよ、お前は毎日がスペシャルデーなのかよ」
思わず口元を緩め、いつもどおりの軽口が返ってくるのを待ったけど、返ってきたのはこんな一言。
「死んだから」