~とある教師と優等生の恋物語~
強い波が押し寄せる海で


防波堤から少し先のテトラポッドの上の白いシャツは膝を抱えた彼女。

白の向こうは真っ青な海と空。


そしてワイプアウトするサーファー達。


吹き付ける海風に踊る黒髪がまるで羽のようで……


(…って黒じゃ堕天使だけど)


このまま飛んで行ってしまうのではないか、なんて思った。


(ちゃんと泣けてんのかな)

小さな背中を眺めながら、

ふと思いついてトランクに投げ込んであったクロッキー帳をめくった。


今を忘れないように。

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