~とある教師と優等生の恋物語~
「な!!なに自信過剰なこと言ってんの!あたしがいつチョロチョロしたのよ!未練タラタラみたいな言い方――」


焦った白川の声が大きすぎて思わず手で口をふさいでしまった。


「分かってるよ」


ゆっくりと抑えていた柔らかい唇から手を離す。


「風邪、なんでしょ?一過性なんでしょ?」


「もう、とっくに治ったわよ!!」


「そりゃ良かった」


「自惚れないでよ」と声をあげる彼女の頭に手をかけ、グイっと近づけるとそっと耳元で囁いた。


「…一晩だけの相手なら受けるけどね。それ以外お断り」


傷に塩を塗りこむような事してごめん。


「高校生なんて所詮ガキだし」


クイと口角を上げて、隣を見据える。


< 255 / 277 >

この作品をシェア

pagetop