~とある教師と優等生の恋物語~
テレビの中ではふっくらしたおばさんが、それほど可愛くないビキニのお姉ちゃんに心理テストをしているところで。

『世界が終わる時に誰と過ごすか、でわかるのは――……』云々を語っていた。

(くっだらねェ)

そう心で毒づいた時だった、ふいに彼女が俺を覗き込んだのは。

『ねぇ、世界が終わるならジローは誰と過ごすの?』

『……そんなんどうでもいーよ』

『あ、誰もいないんだ?』

『世界は終わらないから……』

こうして続いていくんだから。何もないままに。

くだらなくて混沌とした毎日が続いて。

それはつまらなくて面倒な日常。

(喉、乾いた)

神様――…

俺は構わないよ、世界が終わったって――

構わないんだ。



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