~とある教師と優等生の恋物語~
『いい歳って……酷い!…けどさ、マジで最近の子って発育いいじゃん。ムラムラ~とかこないわけ?俺なんか街で見ただけで、もう――』

「電話、切るぞ」

『きゃ~!うそうそ』

タローは昔からどうでもいいことばっかり話す。


というか、どうでもいい事しか話さない。


心を見せない。


「で……白川アンナの事なんだけど―…」


『生徒の心配するなんて。ジロー君、大人になったんだねぇ……。タローお兄さん嬉しい。あのとがったナイフのようなジローが!コブシを血だらけにしてたジローが!』


「黙れクソタロー!わざとらしいんだよ!ってかコブシを血だらけにしてたのはお前じゃねェかよ!」


『え?そうだっけ?』


「ああ、確実にお前だ」



荒れていたのはタローも一緒だった。
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