秘密恋愛
朝、目が覚めるとパソコンを使っている聖夜さんが見えた。
画面を見つめたまま、キーボードを叩いている。
静かな部屋に“カタカタ”とキーボードが鳴る音だけが響いていた。
「あ、お、おはようございます……」
私は聖夜さんに声をかけた。
「あ、おはよう」
キーボードを叩いていた手を止めて、私の方を向いた聖夜さんは笑顔でそう言った。
「あの、レイナさんは?」
いつも、朝、目を覚ますとレイナさんがいることが多かった。
でも今日はレイナさんの姿が見えない。