秘密恋愛
次の日、目を覚ますと聖夜さんの姿はなかった。
「あ、おはよう!」
聖夜さんの代わりにレイナさんがいて、床に座ってスマホを弄っていたレイナさんは、私が起きたのに気付いて、こちらを見るとそう言ってニッコリ笑った。
昨日のレイナさんとは違い、今日のレイナさんはニコニコしている。
それは私の嘘話を信じているからだ。
レイナさんを見ると胸が痛む。
「お、おはよう、ございます……」
今、何時なんだろう……。
時間が気になり、壁にかけてあった時計を見た。
9時30分。
いつも起きる時間より、かなりオーバーしてしまった。