秘密恋愛
「レイナさんは、好きな人いるんですか?」
「うん。いるよ?」
レイナさんの言葉に胸がチクンと痛んだ。
レイナさんの好きな人って……。
もしかして……。
「レイナさんの好きな人って、もしかして……」
「あ、アキじゃないよ」
私の聞きたいことがわかったのか、レイナさんはそう答えた。
レイナさんの答えを聞いて、安心してる自分がいる。
「アキは、ただの友達。私の好きな人はお店に来てくれてるお客さんなんだけどね……」
「そうなんですか?」
「でもね、その人とは恋愛できないんだよね」
レイナさんはそう言って、少しだけ寂しそうに笑った。
恋愛できないって、どういうことなんだろう……。