秘密恋愛



…………………………
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ーーガタンッ。


何かが倒れる大きな音がして、閉じていた目をゆっくり開けていった。


どれくらい眠っていたのかわからない。


今が何時なのかもわからない。


ベッドで一緒に寝ていたはずの聖夜さんの姿はなかった。


聖夜さん?


また、どこかに出掛けて行ったの?


ーーガタンッ


再びキッチンの方から大きな音が聞こえてきた。


肩がビクンと揺れる。


誰かいるの?


聖夜さん?


それとも……。


背中がゾクリとして、暑くもないのに変な汗が出てくる。


私はベッドから静かに降りて、部屋のドアの前まで静かに行った。



「…………誰?」



ドアの向こうに呼びかけるけど返事はない。


再び背中がゾクリとした。


泥棒?


警察を呼ぼうにも携帯を持ってない私。


もし呼べるとしても、私と聖夜さんの関係がバレてしまう。


だから警察は呼べない。


どうしよう……。




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