秘密恋愛




「私は、産めとも堕ろせとも言えない。決めるのは雪乃ちゃんだから。でもね、アキのことが好きだからって理由だけで産むことを決めて欲しくないの。雪乃ちゃんのことが憎くてそう言ってるんじゃないんだよ?」


「わかってます……」



もし私のことが嫌いだとか憎いとか思っていたら、ここまでは言ってくれないと思うし、“好きにしたら?”の一言で終わると思う。



「……それでも私は、産みたい、です」



レイナさんの目を真っ直ぐ見て、そう言った私はお腹に手を持っていった。




「わかった。家に帰って両親に話できる?」


「はい」



産むと決めたんだから、両親には話さないといけない。


さっきレイナさんが言ったように物事を進めるには両親に黙ってることなんて出来ないから。


両親に話したら反対されるのはわかってる。


1%の望みもないことくらい。


でも私は絶対に産みたい。


それが例え、犯罪者の子供であっても。




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