秘密恋愛
「お父さん、お母さん、ちょっといいかな?」
晩ご飯と後片付けが終わったあと、リビングにいたお父さんとお母さんに声をかけた。
私はラグの上に正座する。
ソファに座っていたお父さんとお母さん。
「何だ?」
「どうしたの?何かあった?」
2人がニコニコしながらそう聞いてくる。
私が話をしたら、この笑顔も消えるんだろう……。
怖い……。
でも話さなきゃいけない。
「2人に話があるの……」
私の言葉に、さっきまでニコニコしていたお父さんとお母さんの顔から笑顔が消えた。
「話って?」
「何?」
2人とも不思議そうな顔で私を見る。
「うん……えっと……あのね……」
私はそう言うと、2人の顔を見た。
「これから話すことを、何も言わずに最後まで聞いて欲しいの……」
「えっ?」
と、お父さん。
「ちょっと何?」
と、お母さん。
私は2人の顔を見て、深呼吸をした。
そして……。