秘密恋愛
「雪乃?嘘よね?本当は無理矢理ヤられたんでしょ?そうでしょ?ねぇ、雪乃?」
お母さんはお父さんから離れると、私の側に来て両腕を掴みそう言いながら私の体を前後に揺すった。
「嘘じゃないし、無理矢理ヤられてもない」
「お母さん、落ち着け!」
お父さんはそう言って、お母さんから私を離す。
「落ち着けるわけないでしょ!」
お父さんにそう叫ぶように言ったお母さん。
「雪乃、明日、病院に行きましょう。ねっ?」
「いや……」
お母さんは堕胎させるために病院に行こうって言っ出るんだ。
そんなこと絶対にいや。
私はお腹の子を産むって決めたんだ。
「雪乃?雪乃はどうしたいんだ?」
お母さんとは対照的にお父さんは冷静で、静かな口調で私にそう聞いてきた。