秘密恋愛




「雪乃は何も気にしなくていい」


「お父さん……」


「お父さんがお母さんを説得するから」


「ゴメンなさい……」


「もう休みなさい」



お父さんはそう言ってリビングを出て行こうとした。



「お父さん!」



リビングを出て行こうとしたお父さんを呼び止める。



「ん?」



振り向いたお父さん。



「私、この家を出て行くね……」


「えっ?」



目を見開き私を見るお父さんは、しばらくして我に返り、私の側に来た。



「お前、出て行くって、どこに?」


「友達のとこ」


「友達?友達って、学校のか?」


「ううん」



私はお父さんにレイナさんのことを話した。


どういった経緯で知り合ったのかも。


全て包み隠さずに。




< 257 / 318 >

この作品をシェア

pagetop