秘密恋愛
「んー!美味しい!雪乃ちゃんの作ってくれるご飯は最高だね」
レイナさんはそう言って笑顔で豚肉の生姜焼きをパクつく。
「あの、レイナさん?」
「ん?」
「今日、実家に帰って来たんですが……」
「うん。どうだった?気になってたんだよね」
レイナさんはそう言ったあと、お味噌汁を啜った。
「お母さんと話をして……」
「うん」
お味噌汁を飲んでいた手を止めて、心配そうな顔で私を見る。
「お母さんと和解できました」
「ホント!?」
「はい」
レイナさんの顔が明るくなる。
「良かったね!」
「はい。それで、お母さんが戻ってらっしゃいって……」
私はそう言ってレイナさんの顔をチラリと見た。
レイナさんは表情を変えることなく笑顔のままだ。