秘密恋愛
「うん。良かった。雪乃ちゃんの美味しいご飯が食べれなくなるのは残念だけどね」
レイナさんはそう言ってクスッと笑った。
「でも、本当に良かった」
「ありがとうございます」
私は頭をペコリと下げた。
「雪乃ちゃんが家に戻っても友達には変わりないんだからね!いつでも遊びに来て?」
「はい!」
レイナさんの言葉に泣きそうになるのをグッと堪えていた。
「ねぇ、雪乃ちゃん?」
「はい」
「雪乃ちゃんが家に戻っても、妊婦健診について行っていい?あと、出産にも立ち会わせて欲しいの」
「えっ?」
「ダメ、かな?」
私は首を左右に振る。
「ダメじゃないです!寧ろ、こちらからお願いしたいくらいです」
「ホント?」
「はい!」
「良かった〜!」
レイナさんはそう言って安堵の表情を見せた。
家に戻ることを喜んでくれたレイナさん。
お母さんとも和解できて、レイナさんという素敵な友達も出来た。
それに秋には赤ちゃんが産まれてくる。
聖夜さんと私の赤ちゃん。
ねぇ、聖夜さん?
私は世界一、幸せ者かもしれないね。