秘密恋愛
「えっ?」
私はそう声に出して顔を上げた。
その時、聖夜さんと目が合い、胸が高鳴る。
恥ずかしくて思わず目を反らした。
「あ、あの……。私なんて可愛くなんか……」
「そう?雪乃は可愛いと思うよ?それに肌も雪のように白くて……。名前にピッタリだね」
この人は何を言ってるんだろう……。
目が悪いのか?
私なんて特別可愛いわけじゃない。
背も高くなくて、スタイルだって普通で、顔は可でもなく不可でもなく平凡で……。
今まで可愛いなんて言われたことない。
私は聖夜さんの言葉に首を左右に振った。
「そんなに否定的にならなくても……。雪乃は可愛いんだからさ、自分に自信を持っていいと思うよ」
犯罪者である彼に励まされるなんて……。
でも、何だろう……。
この変な感じは……。
さっきも感じた、この何とも言えないモヤモヤは……。