秘密恋愛
「僕は、絶対に捕まらないよ」
そう言って笑う聖夜さん。
その自信はどこから来るんだろう……。
日本の警察は優秀だって聞いたことある。
それなのに捕まらないって言い切る彼は……。
「目撃者は雪乃しかいないんだ。その唯一の目撃者であるキミは僕と一緒にいる。それにね、証拠は何も残してないしね」
そうだけど、それだけでホントに捕まらないの?
証拠は残してないって言っても……。
……って、目撃者は、もう1人いたはず。
公園で私とぶつかった男。
怯えたような目。
「雪乃?何考えてるの?」
「えっ?い、いや別に何も……」
聖夜さんは罪の意識があまりない感じに思える。
もし、目撃者が、もう1人いたことを言ったら……。
その人を探しだして殺めてしまうかもしれない。
もう、これ以上、人が殺されるのは嫌だ。
それに聖夜さんにも、これ以上……。