秘密恋愛
「それから……」
レイナさんは、今度はパンパンに詰まった2つの紙袋を私の前にドンと置いた。
紙袋の中をチラッと見る。
中身は洋服だ。
こんな沢山の服を買って来たの?
レイナさんって、お金持ち?
「これ、私のお古だけど……」
そうか、そうだよね。
いくら何でも、こんな大量の服が新品なわけないよね。
でも、こんだけの量のお古ってことは、レイナさんは、これよりも服を持ってるってことで……。
やっぱりレイナさんは、お金持ちなのか?
って、こんなにもらってもいいの?
「あ、あの……こんなに大量に……その、もらってもいいんですか?」
「うん!ぜんぜん構わないよ!好みもあるだろうから、着ない服はリサイクルショップに売ってくれてもいいしね」
「あ、ありがとうございます……」
私の笑顔、多分、引きつってる。
紙袋から出された服は、どれも高そう。
好みの服もあるけど、そうでないものもあるし、着たことないけど着てみたいなと思うものもある。
それにワンピースが多い。
レイナさんは“ワンピースが好きなんだよね”と笑っていた。
そんなレイナさんを見ると、ワンピースを着ていた。