【俺様ヤンキー!スィーツと新撰組】と言うタイトルで携帯小説を書こうとする中年作家の悩み
編集者南山と作家北山の会話
南山「先生決まりましたね。タイトルさえ決まれば、もう大丈夫ですよ。」
北山「君。そう言うが俺様ヤンキー!スィーツと新撰組ってコメディじゃないか。
それに、俺様って殿様みたいなものか?
オレオレ詐欺みたいな物か?
僕は、二十歳でデビューして芥川賞に二度も候補になった純文学一本でやって来たのに今更俺様か何様か知らないが、こういう作品書いて今までの読者を裏切るような事は、出来ないよ。」
南山「先生、芥川賞に二度候補になりましが落選してますよ。
それに先生の作品は、文庫でもう二作しか残ってないです。
あとは、全て絶版ですよ。
読物と言っても、もうほとんど居ないんですからチャレンジして携帯小説大賞取りましょう。
先生ならできます。
俺様ってのは、多分ですが、ちょっと威張った感じのイケメンでは、ないですかね。」
北山「君。なかなかキツイ事を言うなあ。
しかし、作家ならチャレンジだな。分かるよ。
イケメンね。名前はどうしょうかなあ?」
南山「女子高生や女子中学生がターゲットですから、かっこいい名前がいいですね。」
北山「なるほど。では、例えば山本五十六とかかな?」
南山「それは、実在した人物ですし、ちっともかっこ良くないですよ。
例えば氷川 水樹(ヒカワミズキ)とかどうでしょうか?」
北山「何だか氷と水がばかりで薄い水割りのような名前だなあ。仕方ないな。
では、氷川水樹四十代だな。」
南山「先生駄目ですよ。二十才の大学生にしましょう。
身長は、一メートル八十八センチですね。」
北山「大学生は、仕方ないが身長そんなに高くするなら、二メート二十センチくらいにしたほうが喜んでもらえないかな?」
南山「先生二メートル二十センチなんて怪物ですよ。ほどよい高さってありますからね。」
北山「ほどよいって一メートル八十八センチがほどよいかね?そんなの日本人に少ないだろう。
なるほど。氷川君は、実は黒人とかかな?」
南山「白人とのハーフにしましょう。
黒人は、受けないですよ。」
北山「そうかなあ。今は、黒人ブームじゃないのか?日本人の背の低いのがヨーヨーなんてラップやってるじゃないか。
ありゃ僕から観たらカッコ悪いが若い女の子に人気なんだろう。
なぜ、あんなに足の短い日本人がタボタボのジーンズを腰まで下げて履いてるのかな?」
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