飼い犬に手を噛まれまして
「シカゴ出張があるんですか?」
気になってたことを質問すると、和香が答えてくれる。
「そうなの、毎年シカゴでやるイベントにうちも参加していて今年は郡司先輩と私が行くことに選ばれたのー! いいでしょう?」
和香は屈託のない笑顔で、「ねー? 郡司先輩」と言った。
「いいなー! 郡司! 姫と二人きり出張! 姫、ホテルも別の場所にしたほうがいいよ。コイツ、ほんと軽いから」
「私、ガード固いんで大丈夫です」
「おー! 逞しい!」
「タイプじゃない男性にだけですけど」
「なんだよ、それ! 郡司をタイプじゃない女なんていねーだろ」