飼い犬に手を噛まれまして
「紅巴のカフェラテうまいよ。特別な味がする」
「あはは、ありがとうございます。泡立て器あれば誰でも作れますけど」
「屁理屈言うなよ。素直に喜んどけ」
「はい、そうでした。私、もっと自信持つことにしたんだった……先輩がたくさん愛してくれるから」
プリンを食べてから、マグカップ片手にテラスにあるスチールの椅子に、先輩と並んで座る。私たちは、毎日こうして一緒の時間を過ごす。過ごせば過ごすほど、先輩を知って好きになる。