飼い犬に手を噛まれまして


 ワンコが甘えたように私に頬をよせる。目は閉じたままだ。


「嫌がるなよ……ほんとは嬉しいくせに」

「あ……っ!」

 そのまま、熱い唇と唇が触れた。


「……ほら、大人しくなった」


 キスしながら話すの反則だ。それに泣きたくなるくらい悲しい声を出すワンコ。

 やめて欲しいのに、同情心も芽生えてきて、成す統べなくキスを受け入れる。

 きっと、元カノさんに拒否されたくないんだ。好きで好きで、こんなに切ない声が出ちゃうくらい好きなんだ。


「久々だから……もう挿れるよ?」

 ウエストがゴムのルームパンツを下着ごとずり下ろされる。

 可愛い顔して、いれるとか言わないで!!!???


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