【短篇】幼なじみ
帰りになっても、考えを巡らす。


どこまで…、どこまで…??


ぼーっとしていても、家までの道のりを知っている身体は勝手に歩いていた。


部屋に着いてため息。


夜になっても、もやもやが晴れない。


「蒼は…。どう思ってる??」


♪~~


ケータイの着信音が鳴った


画面に映る《沢見 蒼》の名前に思わず顔が綻ぶ。


なんだろ??


「《窓開けて》??窓??」


俺は、ベランダがある窓を開ける。


「あおっぺ!!こんばんは。」


「こんばんは。」


「どうしたの??」


蒼は、顔を伏せて唸って考えてる。


えへへ、可愛い。


あっ!!


う~ん…でも、また怒られるかな??


いいか。


怒る蒼も可愛いから。


「藤??


    ……わっ!!」


えへへ。驚いてる。


ベランダをまた飛んだ。

ああ~…クセになりそう。


「~~ッ、また藤は飛ぶぅ!!危ないから止めて!!…心配させないでっ。」
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