【短篇】幼なじみ
蒼の困ったようなそんな顔に、守りたいっていう想いが生まれる。


「…聞いてないでしょ?!次、飛んだらベランダに石撒いてやる!!」


石は…痛いなぁ…。


俺は「ごめん。」て謝って蒼を抱きしめる。


身長差があるから、蒼の身体がすっぽり収まる。

「…ちょっ、と…藤…??…ここ…ベランダ…、誰かに見られたら…。」

「見られないよ。」


「~~!!」


照れてるのかな??


俺の腕の中にいるから、可愛い蒼の表情が見えない。


きっと朱くなって照れてるんだろうなぁ。


前まで、こんなことできなかったのに…。


俺は、しみじみと思った。


あの頃、ずっと一緒にいたからこそ、伝えられなかった。


でも、蒼の反応を見ていたら、蒼は俺を好きなんだろうなぁって思った。

その反応が余りにも可愛いくって…。


だから、告白する予定を変更して蒼の葛藤をしばらく見ることにしたんだ。


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